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【実体験】うつ病で3年苦しんだ私がマインドフルネスを続けた結果、訪れた5つの変化

「今日も、何もできなかった…」

ベッドから起き上がれず、ただただ無力感に苛まれる。3年前、うつ病と診断された私の日常でした。仕事のストレスから心と体のバランスを崩し、不眠と強い不安に悩まされる日々。先が見えない暗闇の中で、「なんとかしてこの状況から抜け出したい」と、藁にもすがる思いで手に取ったのが、一冊のマインドフルネスに関する本でした。

正直、最初は半信半疑でした。「ただ座って呼吸を意識するだけで、本当に何かが変わるの?」と。

この記事では、そんな私がマインドフルネスを1年間続けた結果、心と体にどんな変化が訪れたのか、リアルな体験談としてお話しします。

「本当に意味あるの?」半信半疑で始めたマインドフルネス

主治医やカウンセラーに勧められて始めたマインドフルネス。しかし、最初の1ヶ月は、正直言って苦痛でした。

目を閉じると、頭の中は「どうして自分はダメなんだ」「あの時こうしていれば…」という後悔や不安でいっぱいになる。5分間じっと座っていることさえ、拷問のように感じられました。

「やっぱり、私には向いていないのかも…」

何度も挫折しかけましたが、「とにかく1ヶ月だけは続けてみよう」という一心で、毎日朝5分、タイマーをセットして座り続けました。

1年間マインドフルネスを続けた結果、私に訪れた5つの変化

劇的な変化がすぐに訪れたわけではありません。でも、気づけば、私の心と体には確実に良い変化が起きていました。

1. 感情の波に「飲み込まれなく」なった

以前の私は、些細なことでひどく落ち込んだり、急に不安に襲われたり、感情の波に常に飲み込まれている状態でした。

マインドフルネスを続けていると、「あ、今、私、不安を感じているな」と、自分の感情を少し離れた場所から客観的に観察できるようになりました。

感情を否定したり、無理に消そうとしたりするのではなく、「そう感じているんだね」と、ただ受け止める。この練習を繰り返すうちに、感情の波が来ても、それに飲み込まれず、サーフィンのように乗りこなせるようになってきたのです。

2. 「今、ここ」に集中できるようになり、仕事に復"&“復帰できた

うつ状態のときは、過去への後悔と未来への不安で頭がいっぱいで、目の前のことに全く集中できませんでした。休職と復職を繰り返していたのも、それが原因です。

マインドフルネスは、「今、この瞬間」に意識を向ける訓練です。呼吸に集中する、お茶の温かさを感じる、歩いている時の足の裏の感覚を意識する…。

この訓練を重ねることで、少しずつ「今」に戻ってくることができるようになりました。結果として、仕事のパフォーマンスも上がり、再び休職することなく、働き続けることができています。

3. 薬に頼らず、ぐっすり眠れる日が増えた

不眠は、うつ病のつらい症状の一つでした。夜になると目が冴えてしまい、眠れてもすぐに目が覚めてしまう。睡眠薬が手放せませんでした。

マインドフルネスには「ボディスキャン瞑想」という、体の各部分に意識を向けていく手法があります。これを寝る前に行うと、自然と体の力が抜け、心が落ち着いていくのが分かりました。

今では、薬に頼らなくても、スッと眠りにつける日が増え、「朝までぐっすり眠れた」という心地よい目覚めを実感しています。

4. 自分を責める「心の声」が小さくなった

「どうしてあなたは、こんなこともできないの?」

私の頭の中には、常に自分を責めるもう一人の自分がいました。これは認知行動療法(CBT)でいう「自動思考」の一つです。

マインドフルネスは、この自動思考に気づくきっかけをくれました。「あ、また自分を責めているな」と、その声の存在に気づけるようになったのです。

ただ気づくだけ。反論も肯定もせず、ただ「そういう声があるな」と流せるようになると、不思議と自分を責める声は少しずつ小さくなっていきました。

5. 周りの人への感謝の気持ちが自然と湧くようになった

うつ病の渦中にいると、自分の苦しみで視野が狭くなり、周りが見えなくなりがちです。私も、支えてくれる家族や友人の存在に、なかなか気づけずにいました。

心が穏やかになり、視野が広がってくると、自分がいかに多くの人に支えられていたかが見えるようになりました。

「いつもありがとう」

その言葉が、心の底から自然と湧き出てくるようになったのです。

効果を実感するために、私が続けた3つのコツ

もし、あなたがマインドフルネスを始めてみようと思っているなら、あるいは、一度挫折してしまった経験があるなら、私が実践した3つのコツをお伝えします。

1. 「5分でいい」とハードルを極限まで下げる

「毎日30分やらなきゃ」と意気込むと、間違いなく挫折します。大切なのは、続けること。

「朝起きたら、5分だけ座る」

これなら、できそうな気がしませんか?5分でも、毎日続けることで、脳は確実に変化していきます。

2. 決まった時間・場所で「習慣化」する(私のおすすめは朝)

歯磨きと同じように、生活のルーティンに組み込んでしまうのが続けるコツです。

私のおすすめは、朝一番。誰にも邪魔されない静かな時間帯に、1日の始まりとして行うことで、心が整い、穏やかな気持ちでスタートを切ることができます。

3. ガイド瞑想アプリに頼ってもOK

「どうやってやればいいか分からない」という方は、ガイド付きの瞑想アプリを使うのがおすすめです。音声の指示に従うだけでいいので、初心者でも簡単です。私も、最初はアプリに頼りっぱなしでした。

まとめ:マインドフルネスは、うつを乗り越えた私の「お守り」です

マインドフルネスは、うつ病を治す魔法の薬ではありません。でも、それは確実に、私の人生を良い方向に導いてくれた「心の筋トレ」であり、今では大切なお守りのような存在です。

もしあなたが今、暗闇の中にいると感じていても、どうか希望を捨てないでください。

この記事が、あなたが小さな一歩を踏み出すきっかけになれたら、これほど嬉しいことはありません。